EDIT LIFEでも人気の〈turk(ターク)〉は、ドイツの鍛冶職人アルバート=カール・タークによって1857年に生まれたブランド。鉄の塊(銑鉄)を高温で真っ赤になるまで熱し、何度も叩いて成型する鍛造という製法で作られた「クラシック フライパン」です。先日、この〈turk〉を使ったレシピブック『turk フライパン クックブック:毎日のおかずから、もてなし料理まで 鉄フライパンを使いこなす 61レシピ』(誠文堂新光社刊)が発刊されました。
野口さんの新刊『turk フライパン クックブック』と、〈turk〉のブランドの代名詞ともいえるシングルハンドルのフライパン。
EDIT LIFEでは、この著者でありフードスタイリスト・料理研究家の野口英世さんのインタビュー記事を掲載しました(インタビューはこちらから)。今回は、書籍に掲載されているレシピの一部を特別に公開します。書籍では、短時間で作れる野菜のおかず、朝・昼にぴったりのごはん、夕食の主役になるメインディッシュ、来客時のおもてなしに最適の一品料理、デザートなど、中華、和風、イタリアンとジャンルもさまざまな61品のレシピを紹介しています。
EDIT LIFEでは〈turk〉のフライパンとともに、野口さんのサイン入り『turk フライパン クックブック』を販売しています。(こちらから。)フライパンひとつでいろいろな料理ができるので、この記事のレシピが気に入ったら、ぜひ、チェックしてみてください。きっと、料理の腕があがりますよ。
ふだんの料理をおいしく作る。
焼きロールキャベツの作り方。
ロールキャベツは深鍋で煮込むもの、と決めつけがち。でも、香ばしく焼いてから軽く煮ると、形が崩れず、キャベツと肉のそれぞれの味が際立ちます。
焼きロールキャベツ
●材料 2〜4人分
キャベツ(※ゆでる)……大4枚
ハンバーグだね
合びき肉……200g
玉ねぎ……1/8個
セロリ……1/4本
パン粉……大さじ2
牛乳……大さじ1・1/2
卵……1/2個分
塩……小さじ1/4
こしょう……少々バター……15g
A(混ぜ合わせる)
生クリーム……150ml
白ワイン……50ml
粒マスタード……大さじ4
砂糖……大さじ1
塩……小さじ1/2
こしょう……少々パセリ(みじん切り)……適量
※巻きがあまくてやわらかい春キャベツは、葉をはがしてからゆでる。巻きが強くてはがせないものは、芯をくり抜き、丸ごと沸騰湯に浸してやわらかくしつつ、外す。
キャベツの葉が小さいと、包みにくいし焼きにくいので、小さい場合は1.5〜2枚使って包んで。
●作り方(使用したturk:グリルパン 24cm)
① 玉ねぎ、セロリはみじん切りにする。パン粉に牛乳を混ぜてしっとりさせる。卵は溶きほぐす。
② 合びき肉に塩、こしょうを加えて手で混ぜ、①を加えてさらに練り混ぜる。4等分し、俵型に丸める。
③ ゆでたキャベツの葉を広げて置き、芯をそぎ落として厚さを均等にする。
④ ③で②を1個ずつ包む。
⑤ グリルパンを中火で熱してバターをなじませ、火を少し弱めて(弱めの中火)④を全面焼く。香ばしい焼き色がついたら弱火にし、鍋肌からAを注ぎ入れ、蓋をして15〜20分ほど蒸し煮にする。仕上げにパセリをふる。
おもてなし料理をおいしく作る。
ラムチョップのフライパン焼きの作り方。
〈turk〉で焼いたラムチョップは、むちっと弾力のある歯ごたえ。脂まで香ばしくなり、最高にジューシー!
ラムチョップのフライパン焼き
●材料 4人分
ラムチョップ……8本
A
塩……小さじ1/2
クミンパウダー……小さじ1/4
コリアンダーパウダー……小さじ1/4
こしょう……少々オリーブ油……大さじ1
●作り方(使用したturk:フライパン 28cm)
① ラムチョップにAをまぶし、10分ほどおく。
② フライパンを中火で熱してオリーブ油をひき、火を少し弱めて(弱めの中火)、①を両面じっくり焼いて、かたくならない程度に火を通す。
③ 香ばしい焼き色がついたら取り出し、付け合わせ(下記)とともに皿に盛る。
クスクスと野菜のタブレ(左)とドライフルーツマリネ(右上)、ミント&バジルペースト(右下)。
クスクスと野菜のタブレ(付け合わせ)
●材料 4人分
クスクス……1/4カップ
A
塩……ひとつまみ
オリーブ油……小さじ1/2
熱湯……1/4カップ赤玉ねぎ……1/8個
きゅうり……1/4本
トマト……1/2個
ヤングコーン(水煮)……2本
B
レモン汁……大さじ1/2
塩……小さじ1/4
オリーブ油……大さじ1/2
●作り方
① クスクスはボウルに入れてAを順に加える。ラップをかけて5〜10分ほど蒸らし、混ぜてほぐす。
② 赤玉ねぎはみじん切り、きゅうりとトマトは1cm角切り、ヤングコーンは1cm幅の小口切りにする。
③ ①と②を合わせ、Bで調味する。
ドライフルーツマリネ(付け合わせ)
●材料 4人分
ドライいちじく……4個
ドライアプリコット……4個
ドライプルーン……4個
はちみつ……大さじ2
レモン汁……1/2個
●作り方
① ドライフルーツを合わせ、熱湯をかけて湿らせ、水気をしっかり拭き取る。
② 保存容器に①、はちみつ、レモン汁を入れ、ときどき上下を返しながら半日ほど漬ける。
ミント&バジルペースト(付け合わせ)
●材料 4人分
スペアミントの葉……半つかみ
バジルの葉……半つかみ
松の実……大さじ1
パルミジャーノチーズ(すりおろし)……大さじ2
レモン汁……少々
塩……小さじ1/4
オリーブ油……大さじ4
●作り方
フードプロセッサーに全材料を入れて撹拌する。
朝・昼ごはんをおいしく作る。
上海風の海鮮焼きそばの作り方。
「勢いのある中国料理が大好き。休日のランチには、こんな具材たっぷりの焼きそばをよく作ります」と野口さん。
上海風の海鮮焼きそば
●材料 2人分
焼きそば用蒸し麺……2玉
むきえび(背ワタを取る)……6尾
ほたて貝柱……2個
豚バラ肉(スライス)……80g
たけのこ水煮……60g
きくらげ(乾燥3gを湯で戻す)……25g
長ねぎ……1/4本
チンゲン菜……1株
酒……大さじ1
A(混ぜ合わせる)
しょうゆ……大さじ2
オイスターソース……大さじ2
砂糖……小さじ1黒酢……小さじ1
塩、こしょう……各少々
ごま油……大さじ1
〈turk〉で焼きつけるように炒めると、ジュージューとおいしそうな音がして、キッチン全体にいい匂いが立ち込めます。
●作り方(使用したturk:グリルパン 24cm)
① ほたて貝柱は横半分に切る。豚肉、きくらげはひと口大、たけのこは薄いひと口大、長ねぎは斜めに切る。チンゲン菜は半分の長さに切り、茎側は半割りにする。
② 蒸し麺は袋のまま600Wの電子レンジで30秒ほど加熱して、ほぐしやすくする。
③ グリルパンを中火で熱してごま油をひき、火を少し弱めて(弱めの中火)、豚肉、えび、ほたて貝柱を炒める。肉の色が変わったら塩、こしょうで下味をつけ、たけのこ、きくらげ、長ねぎ、チンゲン菜の茎を加えて炒め合わせる。
④ 野菜がしんなりしたら、火をもう少し弱め(中火と弱火の中間)、②を加えて酒をふってほぐし、Aを加えて全体になじむよう混ぜる。
⑤ 仕上げに、チンゲン菜の葉を加えてさっと炒め、黒酢をまわしかけて手早く混ぜる。
野菜料理をおいしく作る。
長ねぎのバゲットグラタンの作り方。
長ねぎのバゲットグラタンは、ねぎの甘みとゆずの香りが抜群の相性。バゲット入りだから、食べごたえもあり。
長ねぎのバゲットグラタン
●材料 2〜3人分
長ねぎ……1本(100g)
バゲット……8cm分
小麦粉……30g
牛乳……300ml
バター……30g
チーズ(ゴーダやグリュイエールなど)……60g
ゆず果汁……小さじ2
ゆず皮(すりおろし)……適量
塩……小さじ1/2
こしょう……少々
オリーブ油……小さじ2
小ぶりなグリルパンは、グラタン皿としても使えて便利です。食卓にそのまま運ぶと、最後まであつあつを楽しめます。
●作り方(使用したturk:グリルパン 20cm)
① 長ねぎは4cm長さに切り、フォークで数カ所刺す。バゲットはひと口大に切る。
② グリルパンを中火で熱してオリーブ油をひき、火を少し弱めて(弱めの中火)長ねぎを転がしながら焼く。しっかり焼き色がついたら取り出す。
③ ②のグリルパンの火を弱め(中火と弱火の中間)、バターを溶かして小麦粉を炒める。粉くささがなくなったら牛乳を3回に分けて加えながら混ぜる。ゆずの果汁と皮少々を加え、塩、こしょうで味を調える。
④ ぽってりしたとろみがついたら、②とバゲットを並べ入れ、チーズを全体に散らす。
⑤ 210℃のオーブンで10分ほど焼いてこんがりさせ、ゆず皮をかける。
デザートをおいしく作る。
キャラメルアップルシナモンケーキの作り方。
キャラメルアップルシナモンケーキ。素朴だけれど、上質な味わい。ホイップクリームは甘さ控え目がおすすめ。
キャラメルアップルシナモンケーキ
●材料 直径20cm1台分
[ケーキ生地]
バター(室温に戻す)……50g
グラニュー糖……50g
卵(室温に戻す)……2個
薄力粉……50g
アーモンドパウダー……20g
シナモンパウダー……小さじ1
ベーキングパウダー……1g
[フィリング・仕上げ]
りんご……1個
バター……20g
グラニュー糖……20g
アプリコットジャム……大さじ2
水……大さじ2
ホイップクリーム……適量
キャラメルアップルシナモンケーキのレシピは、ブランデーやラム酒で香りづけしてもいい。
●作り方(使用したturk:グリルパン 20cm)
[ケーキ生地]
① 薄力粉、アーモンドパウダー、シナモンパウダー、ベーキングパウダーは、合わせてふるう。
② ボウルにバターを入れ、泡立て器でクリーム状に混ぜる。グラニュー糖を加え、ふわっと白っぽくなるまで混ぜる。
③ 卵を溶きほぐし、②に2回に分けて加えてむらなく混ぜ込む。
④ ③に①を3回に分けて加えて混ぜ込むが、3回目はゴムベラに替え、粉っぽさがなくなるまで混ぜる。冷蔵庫に入れておく。
〈turk〉を型代わりに使うと、オーブンの中でりんごがじっくりキャラメリゼされて、とろりとした仕上がりに。
[フィリング・仕上げ]
⑤ りんごは芯を取り、2〜3cm角に切る。
⑥ グリルパンを中火で熱してバターを溶かし、火を少し弱めて(中火と弱火の中間)⑤をソテーする。透明感が出てきたら、グラニュー糖をまぶし、しっとりとなじむまでソテーする。
⑦ 火を止めて、りんごを鍋底に隙間なく並べる。
⑧ ④の生地を⑦に流し入れる。ミトンをはめてグリルパンを持ち(熱いので注意)、軽く上下に数回ふって、生地を隅々まで行きわたらせる。
⑨ 180℃のオーブンで30分ほど焼く。オーブンから出し、グリルパンのまま完全に冷ます。
⑩ 冷めたら、ケーキの上に皿を当て、グリルパンの上下を返して皿に取り出す。
⑪ アプリコットジャムを水で溶きのばしてから軽く煮詰め、刷毛で⑩にぬる。
⑫ 切り分けて、ホイップクリームを添える。
写真:大山裕平、田上浩一 文:宗円明子 編集:松尾仁 レシピ:野口英世 協力:誠文堂新光社、『turk フライパンクックブック』
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