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アート志向の高いインテリア小物やメンズライクな日用品など、個性ある商品を求めやすい価格で作り続ける日本のメーカー〈PUEBCO〉。代表の田中裕高さんは世界各国の骨董市やフリーマーケットを歩いて、日頃から商品の原型となるものを探しています。今回の記事では『PUEBCO DNA展』で展示された、これまでに田中さんが世界のフリーマーケットで買った、いわば〈PUEBCO〉のDNAともいえるアイテムを紹介します。素材や生産工場の魅力を見極めて購入したものや、ときにはかっこいいからという理由だけで買ったものなど、ラインナップは様々。世界のビンテージ雑貨を見るだけでも楽しいですが、田中さんが気になったポイントを知ることで、普段のもの選びのヒントにも繋がると思います。


PUEBCO DNA 01:インドで出会った、プラスティックの蛇口。

カラフルな色味とおもちゃのようなデザインが印象的な蛇口。「これはインドで買いました。日本には規格が合わないんですけど、プラスティックの質感が最高にいいと思って購入したものです」。

PUEBCO DNA 02:アメリカ製の古い製氷機。

「これは製氷機ですね。アメリカ製です」。鮮やかなスカイブルーのケースと、取手が折りたためるシルバーの器具からなる製氷機は、1940年代のアメリカで使われていたもの。

PUEBCO DNA 03:オールドスタイルのガムテープ。

テープの裏にでんぷんがついているガムテープは、白いタンクに水をいれて使用するもの。「切手と同じ要領ですね。いまでも日本の一部の食品工場では作われていると思います。昔はこのガムテープが主流で、国内にもメーカーが何社かあったんですけど、6年前に僕が調べた限りでは2社しか残っていませんでした。これは作りたいと思っていたんですけど、需要がなさ過ぎると思って作らなかったもの。でも、すごく好きなんですよね」

PUEBCO DNA 04:欧州の鉄道で使われていたオイル缶。

ボディに刻まれた「SNCF」の文字はフランス国有鉄道の略称。「フランスの鉄道で使われていたオイル缶ですね。ビンテージショップで買ったものです」。

PUEBCO DNA 05:デッドストックのクーラーボックス。

インド製のクーラーボックス。「これもプラスティックの質感がとても好きで買ったもの。もう工場が作るのを止めたのでデッドストックになってしまいました。いま、インドでは発砲スチロールのクーラーボックスの方が需要が高いんですよね。プラスティックだと10倍ぐらい価格が高くなるので。日本で売りたかったんですが、販売価格が5000円ぐらいになるので、売れないと思ってやめました」。

PUEBCO DNA 06:パーツリストが描かれた、工具箱。

表面に「CRANE Dial-ese PARTS KIT」と書かれた、ビンテージ・メタル・ボックス。蓋の裏には、もともと入っていたであろうパーツのイラストと型番がふられている。「ネジやパーツをいれるためのケースですね。買ったのはたぶん、アメリカです」。

PUEBCO DNA 07:アメリカ軍の砲弾ケース。

アメリカ軍が使っていたという砲弾ケース。「パッケージがすごく気に入って買いました。紙の層の間にアルミホイルが入っていて、外側の紙はパラフィンでコーディングされています。火薬をしっけさせない工夫が随所に施されているんですね。何かのパッケージで使いたいと思って国内外の工場を探したんですけど、どの工場も政府との関係が強いため柔軟性が乏しくて、断念しました」。

PUEBCO DNA 08:文字盤に惹かれた「NATIONAL」の時計。

全て大文字の「NATIONAL」のブランドロゴに時代を感じるコード式時計。「文字盤の感じがいいなと思って買いました。いつかこの文字盤で何かを作りたかったんですが、時計というものを僕自身が必要としていないと感じて、作らなくてもいいと思ったものですね」。
*不稼働品。インテリア小物としてお使いください。

PUEBCO DNA 09:ベークライトで作られた灰皿。

ベークライトを使ったアメリカ製の灰皿。「ベークライトは耐熱性のあるプラスティックで、以前は電話機などに使われていました。以前は生産過程で少し公害が出ると言われたり、また、代わりになるプラスティックが出てきたので、現在は昔ほど見ることは少なくなりましたが、公害は改良されて、いまでも需要のある素材です」。

PUEBCO DNA 10:商品化を断念した、コーヒーミル。

フランスで買ったというビンテージのコーヒーミル。「ちゃんと覚えてないですが、フランス製だったかな? カタチを変えて商品化したいと思ったんですが、うまくいきませんでした」。

PUEBCO DNA 11:アンティークのポケットミラー。

ポケットサイズのスタンドミラー。「裏面が革っぽい仕様になっていて、それがすごくいいと思ったミラーです。これは製品化しようと思ったんですけど、あまり売れなさそうなので断念しました」。

PUEBCO DNA 12:ブルックリンで買った薬品の瓶。

「これはブルックリンのビンテージものを扱う店で買いました。薬品が入っていた瓶ですね」。アメリカの製薬会社Mallinckrodtの薬品ケース。こちらは、「Sodii Thiousulfas=チオ硫酸ナトリウム」が入っていたもの。

PUEBCO DNA 13:中国で買ったであろう、懐中電灯。

手の平に乗るコンパクトサイズ、レトロなデザインが印象的な懐中電灯。ヘッド内側には蛍光グリーンのプラスティクがついていて、緑色の光りを放つ。「これはたぶん、中国で買った懐中電灯ですね」。

PUEBCO DNA 14:中国建材問屋で見つけた照明。

中国の建材問屋で見つけたという照明。「たぶんもう、中国でも生産されていないと思います。あるだけ全部欲しいと言って買いました」。ヘッド、アーム、設置部はそれぞれネジ式になっていて、解体できる仕様になっている。

PUEBCO DNA 15:船上で使われていた、照明器具。

インドで購入したという照明器具。「これは船で使われていたライトです。日本製だったかな。電子部品か外側か、どちらか忘れましたが、外国の船のために日本で作ったものだと思います」

[後編]はこちらから。


これらのアイテムは、EDIT LIFEのONLINE STOREにて購入いただけます。ほかのアングルの写真が見たい方は、メールかお電話にてご連絡ください。

また、〈PUEBCO〉のオリジナルアイテムは、こちらからご購入いただけます。

たなか・ひろたか

メーカーを経て、2008年に〈PUEBCO〉を創業。アート志向の高いインテリア小物やメンズライクな日用品など、個性あるアイテムを扱っている。

 

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