先日から、土岐市にアトリエを構える青木良太さんのインタビューや、美濃市内に直営店を持つ老舗和紙メーカー・古川紙工のアイテムをご紹介していますが、岐阜への買い付け旅ではまたまだたくさんの素敵なブランド、アイテムとの出合いがありました。店頭で人気の高い3ブランドをご紹介します。
女性デザイナーの視点で作られた〈KANEAKI SAKAI POTTERY〉の器
美濃焼の一大産地、土岐市で明治37年に創業した「金秋酒井製陶所」が、100年以上の歴史に裏打ちされた確かな技術に加え、高い作家性・デザイン性を追求するためにスタートしたのが〈KANEAKI SAKAI POTTERY〉。シンプルだけどあたたかみのある見た目にしろ、軽くて持ちやすく使いやすいという機能性にしろ、このブランドの中には女性が「嬉しい」と感じるポイントが凝縮されています。それもそのはず、これらをデザインしたのは2人の女性デザイナー。女性ならではの視点から、試行錯誤の結果、生まれた器は毎日の食卓で大活躍すること間違いなしですよ。
TOKI
〈TOKI〉も、同じく土岐市で生まれたテーブルウェアブランド。このブランドのこだわりは、なんといっても器に使われた素材。蛙目(がいろめ)粘土、岡山陶石、信楽長石といった原料をベースに配合したオリジナルの粘土「HOUSEN-NENDO」の開発には、なんと3年もかかったそうです。そして、この素材でできた器には天然鉱石の作用により、触れるとリラックスする効果があるとも言われています。清々しい目覚めときを表現した「ASATSUYU」、茶の湯の道具からインスピレーションを得たフォルムで作られた「SANOYU」、夜空に浮かぶ凛とした月を連想させる「TSUKIYO」の3シリーズが展開されていますが、EDIT LIFEでは「ASATSUYU」、「SANOYU」からアイテムをセレクトしました。
手漉き和紙×モダンデザインの御祝儀袋
「できるだけ自然のままに、手を加えないのがちょうどいい」をコンセプトに活動している〈Paper design works〉。EDIT LIFEではこのブランドから、岐阜県美濃市在住の紙漉き職人・加納武さんが手漉きした美濃和紙を用いて作られた御祝儀袋をセレクトしました。可愛いデザインが素敵な御祝儀袋をよくよく見てみると、手漉き和紙ならではの紙の耳(機械で裁断せず、端に出ている繊維のこと)が生かされています。真紅と白が潔くバンドの部分に工夫がこらされた[きり][かのう][ふたえ]、白を貴重とした高級感の漂う[あわじ]の中から、お祝いを渡す相手のイメージに合わせて選んでみてください。
おいしいスイーツも発見!やまもりさんのかりんとう饅頭
最後におまけ。食材豊かな岐阜県では、おいしい食べ物も堪能しました。なかでも驚いたのがこちら!「菓子処やまもり」さんの「かりんとう饅頭」です。ころんと丸いお饅頭を油で揚げたものですが、サクサクかりかりな、まさにかりんとうのような皮の食感と、じゅわと染み出す油、甘すぎない上品なあんことのバランスが最高でした。あぁ、また食べたい!「かりんとう饅頭」は、事前に電話予約しておくと揚げたてが食べられるそうです。岐阜を訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみてください。
(編集:松尾仁、文:宗円明子)