＊本講義は終了いたしました。
EDIT LIFE TOKYOでは毎月2回、写真家、高橋恭司の写真私塾「E’cole de Takahashi」を開講しています。
1月30日(土)に開催される「写真術勉強会」の募集を開始しました。 次回のテーマは「コルビュジエ、ウィトゲンシュタイン〜建築の写真〜」です。
高橋恭司私塾『E’cole de Takahashi』 写真術勉強会Vol.04：「コルビュジエ、ウィトゲンシュタイン〜建築の写真〜」
日程：2016年1月30日（土）OPEN 14:30／勉強会 15:00〜17:30／CLOSE 18:00
参加費：￥3,000（当日お支払いください）
定員：15名 ＊どなたでもご参加いただけます。下記Peatixよりお申し込みください。
会場：EDIT LIFE TOKYO（東京都渋谷区神宮前2-27-6 TEL：03-5413-3841）＊参加費は当日お支払いをお願い致します。
【高橋恭司 写真術勉強会｜今後のスケジュール】
第5回目：2016年2月20日（土）15:00開始
募集開始にあたって、前回の講義「ダダイズムと写真」について振り返ります。
第一次世界大戦とともにヨーロッパを中心に広まったダダイズム。今回の勉強会にあたって用意されたのは、ドイツの思想家、ヴァルター・ベンヤミンと、スロベニアの哲学者スラヴォイ・ジジェクのテキストです。図版はデュシャン、マン・レイ、ブルーメンフェルド、シュヴィッタース、アンドレ・ブルトン、ヨハネス・バーゲルト。現実世界を支配する資本主義やイデオロギーの幻想性、表現の手法として取り入れたコラージュやフォトモンタージュについて話が及びました。また、高橋は当時のポートレート写真にも注目。現実世界と対峙する作家たちが、その鋭い視線をレンズに向けています。進歩主義を貫いて100年が経過する現在、写真行為、表現は、どこに向かうのでしょうか。注意深く話は進められました。
写真私塾「E’cole de Takahashi」の講義内容は、写真を読み解くための「写真術勉強会」と、写真を撮るワークショップ「ロードムーヴィ」の2講座。「写真術勉強会」は毎回テーマを掲げて、高橋恭司がどのように写真と向き合っているのかを知ることで、写真をより深く読み解くための技術を学びます。
では、1月30日の講義にてお会いしましょう。
【E’cole de Takahashi】
写真を読み解く「写真術勉強会」
もし誰かがこう考えたとしよう、自分にとって写真が世界の中心で、写真のために人間が何ができるのかと。(それはまったくバカげたことなのだろうか？)
よく考えてみると写真が「世界の中心」ではまったくないし、「人間」というのが私やあなたではない。 けれど、しかし、だからといって、写真のために自分は動きだしたいと想ってしまう。
自分のこのような欲望を、まず異常だとしてもよいのだが、それだからといって、何だということでもない。 いったい自分以外のことを「何とかしたい」と関わることは、とくに不思議なことではない。
視点を変えると、そのように撮られた写真(あるいは、どのようにであれ撮られた写真)に、私やあなたは何を見るのであろうか。
私たちの目の前にぽっかり空いた窓のように、突然写真があるのだとしたら。私たちはその異物に対して「見る力」をつけなければなと思う。逆転した人間の発した暗号を今や解読する時がきた。「写真に捕らわれて撮る者」「空中に浮いた窓」その「暗号を受けとる者」という３つの事が考えられる。そのトライアングルに自分の身体を入れてみよう。そこには何かが開かれているのではないか？
—高橋恭司—